琥珀の最大原産地であるロシア・バルト海沿岸のカリーニングラード地方には、琥珀治療を主な目的とした琥珀サナトリウム“琥珀の海岸”があります。琥珀治療はロシア政府より認定を受けており、婦人科系疾患、ストレス疾患、皮膚疾患など様々な疾患に対して高い効果を上げています。
「琥珀海岸」には琥珀の欠片で覆ったキャビンやピラミッドがあります。
これらの中で過ごすことで高いリラックス効果が得られたり、外傷の治りが早まると言われ、来訪者に人気を博しています。
ロシアでは、古くから傷薬や解熱剤をはじめ民間療法として紀元前より親しまれてきましたが、その理由や成分については長らく謎でした。
しかし1546年、ドイツの冶金学者ゲルギウス・アグリコーラがコハク酸の抽出に成功したことで、多くの科学者が研究材料として取り上げるようになりました。
医学的研究が一気に進んだのは20世紀に入ってから。世界最大の琥珀産地、ロシアの国立薬学研究所や論理実験物理研究所などに専門チームが立ち上がり、最先端のバイオテクノロジーを使った研究が進められたのです。
その結果、琥珀に含まれる成分は非常に人体組織に近く、副作用やアレルギー反応が出にくいことなどが解明されてきました。
006年には「琥珀-エネルギーと美と健康」と題した論文を発表し、世界的な注目を浴びました。博士によると、琥珀パウダーを患部にふりかけたりマッサージに使用することで皮脂腺や汗腺からコハク酸が体内に浸透し、代謝・回復促進効果が見られるとのこと。実際に呼吸器、耳鼻咽喉、皮膚、血液循環などに高い効果が見られたそうです。